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桐山陶子 最近の私、じっと考え事をしているか、うとうととしているうちに5月も半ばとなりました。一日が長くて、何かしなければと思いながら、あっという間に月日は過ぎてゆきます。後僅かな人生をもっと意義あるものにしなければと思う日々。 |
夏めく 真つ白な布巾たたみて夏立ちぬ 夏めくや少女の髪に陽の匂ひ 花は葉に退院の日の車窓かな 鎌倉に滴りの音聞いてをり 軒ごとの提灯灯り祭くる |
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宮沢恵理 夫の車でフェリーを使って短い旅に。小豆島での映画村から見た海の色、醤油蔵見学。ペットに優しい高松の宿。 花いっぱいの淡路島。ゆったりとした初夏の旅でした。 |
お喋り 大阪はけふもお喋り飛花落花 飲み残すワインも春の愁かな 春炬燵しまふしまふといひながら 潮風をまとふがごとくパレオ巻く ひとり居に花瓶の薔薇は目をそらし |
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美智子 江戸百八町内会の氏子の心が一つになる神田祭。 その中の最も盛大な神事である神幸祭では、 絢爛豪華な祭礼絵巻が繰り広げられます。近づく祭りに氏子達の心浮き立つ姿が眩しい。 |
祭一色 祭一色神田に風の吹き渡る 褐色の肌きらめかせパレオかな 月涼し矜持をしかと三代目 ビーズ編む雨の休日楽しめり 地を鎮め道をきよめて大神輿 |
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山本ゆうこ 姉は二度の大病を乗り越えたが、リンパを切除しているので店の仕事で腕はパンパンに膨らんでいる。ＧＷは姉を手伝って過ごした。若葉の眩しさに家族の願いが重なる。 |
オースティン 春愁ファストフードの二階席 薫風やベンチに開くオースティン お開きに飲み干す酒や傘雨の忌 朝風呂に始まる一日祭笛 夏めくや線路響かせ始発来る |
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角田智子 峡の里で大切にお守りされている小さな観音様のお祭におよばれしてきた。読経の後は，集落の方が作ったお煮しめや山菜、筍の おにぎりなどが並び代々続く集落の祭の楽しいひと時だった。 |
風青し 寄合に灯す電球昭和の日 初夏のみなとみらいの海のあを 子を叱る母の涙目風青し 餌台に鳥の混みゐる聖五月 観音を上座に村の祭かな |
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和田始子 ５月になった途端、風が一気に明るくなった気がする。あちこちのお宅で花が咲き、少し出かけるだけで美しいものがたくさん目に入る。いろ いろなことに煮詰まっていても、気持ちが明るくなる気がする。 |
追分 街道に残る追分松の芯 教会に続く坂道長春花 藤の花揺らす羽音の二つ三つ 洗車して黄金週間始まりぬ ジーパンの男加はる御輿かな |
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釈 定子 蔓紫陽花が若葉をつけ始めた。去年の花がドライフラワーになって枝を賑わせているので、まるで今年の花かと思うほどリアルにしがみついている。こんなことは初めての経験なので不思議な感覚。 |
風五月 サドル位置上げる自転車風五月 パレオゆく長き手足を惜しみなく 竹皮を脱ぐ若き等に成長痛 水切りのアンダースロー雲の峰 ストリートバスケット少年に夏 |
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川口しのぶ 去年、娘の誕生日にプレゼントしたレモンの木の葉が３枚だけになったと言う。慌てて鉢の植替えをすると、カナブンの幼虫が出てきた。 今春には葉も蕾も付け、収穫も期待出来そうである。 |
朴の花 花満ちてしづかに月を乗せにけり 姉いもと鏡の中の祭髪 万緑や蛇行の川は名を変へて 母の日の喜ぶ母をよろこべり 日にひらき月に散るらむ朴の花 |
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